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 本年度の木造公共建築物の技術支援成果報告会が、東京国際フォーラムで開催されました。全国から9団体+αの成果報告が行われました。北は北海道から南は鹿児島まで、地域色豊かです。気がつけば今年で5年目。今までの成果が本年度の支援につながり、各地で木材の品質管理や木材調達、構造設計に関する地域の実情に応じた取り組みが展開されていました。本年度関わらせていただいた、屋久島町、白鷹町の皆さん、ご報告ありがとうございました。
 各地の発表会の後には、公開ワークショップとして、分離発注方式等に取り組んでいる山形県鶴岡市の講義がありました。この事業始まってから、各地で鶴岡市の取り組みを紹介しています。偶然にも以前支援を受け、鶴岡市の取り組みに影響され中大規模木造化を進めた関係者の方からの報告も伺えました。急きょ、報告を振らせていただきましたが、短時間にかなり貴重な情報の報告をいただきありがたかったです。
 全ての発表から感じた本年度のキーワードは「地域材の安定供給」ということです。
 地域材で中大規模木造建築物を建設する場合は、通常住宅用の木材を搬出、製材、加工している木造関係者へ、ある期間内に大量に、特寸の材料も含め木材調達の発注があります。いきなり、急にだと、木材関係者の通常業務が圧迫され、結果的に材価が高騰したり、品質が不安定になりがちです。素材、流通を理解したうえでの、様々な取り組みが必要ということになります。そのために、木材の分離発注方式や情報共有、木材調達体制の構築、アドバイザーやコーディネーター育成、設計力向上等が必要になってきます。地域の特性に応じて地域材の安定供給を考え取り組んでいくと、毎年新たな発見もあり、今回も新たな方法の報告もありました。だんだんと方法論がまとまり分類等も進んできている気がします。成果報告を受け、これから本年度のまとめ作業が始まります。年度末です。

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