先日、某大学の環境系学部1年生の授業でゲスト講師として講義をさせていただきました。いただいたテーマは、循環型社会の制度や仕組みをつくる人材育成的な学部の生徒へ向けて、日本の山のこと木材の建築利用のこと、実社会での取り組み事例紹介をして欲しいということでした。

私は、東京と地方で働く経験があり、約10年以上中大規模木造建築実現へ向けた支援に取り組んでいます。これから学び、進路を考えていく学生へ向けて、日本全国、各地で多様な取り組みがあること。循環させるためには、様々な仕組みをつくり、関係をつくり、実現させることを伝えました。講義のタイトルは「木材活用・木造建築化で森林木材資源を循環する仕組みと事例紹介」。

普段、中大規模木造建築の講演会などで利用するデーターなども使いました。専門的な内容の理解というより、「木材活用から仕組み・考え方・伝え方」を理解してもらいたいと考えました。

大学の講義では、循環型社会、環境理論を学ぶとなると、お金の話はなかなか出てこないと思います。だから、木造のコスト比較や地域で循環させ続けるには、お金も循環することが必要なことも伝えました。

木材や木造、建築のつくり方のことなども知らない学生さんが多数いることも踏まえ、そもそもの建築のつくり方のプロセスや木でつくることの違いなども解説。

ZOOMでの講義だったので、一方的に話しをして終わりという感じが残念でした。早く、話を聞いてくれている表情を見ながら講義ができる時が来るのが待ち遠しいです。

とてもうれしいことに、講義後に、任意で感想を複数の学生さんからいただきました。一部紹介。

・木を沢山使うことは環境に悪いことだと思っていました。今回お話を聞いて、そうではなく、木を沢山使って山にお金を返すということを知り、木を使うことに興味を持ちました。

・地方で自然に関われることは理想的だ思い、自分も将来そういう仕事に関わりたいと思いました。

・コンクリート造とほとんど値段に差がないことに驚きました。将来は木造の温かい雰囲気の家に住みたいと強く思いました。

・地方の魅力的な資源の話はとても共感しました。今は樹木や、植物のある景観への興味が強くなっています。また機会があれば、ぜひ木材に関するお仕事などを実際に見てみたいと思いました。

・多くの環境の知識を身に付けそれぞれの分野をつなげていくことが、これからの社会に必要なことだと感じています。

うれしいコメントありがとうございました!

いつも建築や木材、公共関係の方とのやり取りが多いので、新鮮な反応いただき、初心に帰る思いです。木材普及に励みます。

中大規模木造コンサルティング 受付中

中大規模木造建築物を地域材で建設したいがどこから始めたよいのか?

CLT建築物を計画中だがどうすればよいのか?

環デザイン舎では、林野庁補助事業の木造公共建築物の整備に係る設計段階からの技術支援事業等に携わっており、木材・木造化ノウハウが蓄積されています。各種コンサルティング・コーディネートを実施しております。お気軽にお問い合わせください。

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事