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今日のいわきは雪国状態ですが、先日は東京が雪で大変な時に屋久島へ公共木造支援へ行ってきました。新庁舎を地元の杉で木造とするために、伐採、粗製材、試験的天然乾燥が進んでいます。当初、地元の大工さん等から、杉には、黒芯、赤芯などの違いがあり、黒芯は重くて含水率高いことを伺っていました。実際に伐採して、重さや含水率などを測ってみると、一概に色だけで判断できないことも分かり、軽い、重い、中くらいで選別して乾燥させています。軽いものはこのまま天然乾燥でもよさそうですが、それ以外は人工乾燥にして目標の含水率を得る動きになってきました。今までの測定結果などをもとに、講師の方から科学的に、分析いただけたこと等のおかげで、地元の杉の特性が分析されました。木材品質の経験値の話を分析評価する。これからの建設が楽しみです。
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熊本県へは、以前から木造設計アドバイザー制度や製材所の共同体について魅力的な情報があったので調査へ行ってきました。県や木材組合、民間でまれにみる仕組みや体制が構築されていました。そのシステムで構築された建物がこちら。県産材でつくられています。木造経験が少ない設計者でも、発注者の意向、木造設計アドバイザー、木材供給体制の連携が取れていることで、中大規模の木造が実現しています。あとは、設計者の木造設計力をどれだけ向上できるかが求められていると実感しました。とても魅力的な仕組みなので、まとめ中です。
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南から北へ、白鷹町もRCの役場庁舎を地元の杉で建替え計画中です。初めての大規模地元木材での木造。体制づくりを続けてきたおかげで地域でつくるための体制ができてきました。やはり、発注者キーマンと地元のキーマンは必要です。これから、機器の導入や技術者の育成、製材品出荷体制の構築に期待です。

今年度の最終支援出張続きでした。各地で様々な木造化の取り組みが進行しています。そして、先進地からこれからの地域への情報伝達も進み、各地で新たな取り組みが広がっています。これから、年度末本年度の取りまとめが大変ですが、成果が楽しみです。

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