今年の2月に開催された「三重県中大規模木造建築セミナー」で、中大規模木造建築のコスト講座の講師を担当させていただきました。木造コスト講座の概要とセミナーの様子を紹介します。
初のリモート講演会
当初は、三重県へ伺い現地での講演予定。しかし、コロナのためリモート出演となりました。三重へ行けなくて残念!初のリモート講演会講師のため、できるだけパワーポイントで情報を伝えられるよう作りこみました。講演会は、現地の会場参加とリモート参加。参加者の雰囲気が読み取れない中講演するのは、難しかった。仕事場で、マイクとカメラに向かって一人話す。しかし、三重県とつながっている不思議な感じでした。反面、時間を確認しやすく、リラックスできる環境で話せるのはリモートの利点です。
前半は木造積算の概要とコスト比較
今回は、木造建築などに馴染みのない市町村行政担当者の方メインで、地元の建築士の方の参加も募っています。できるだけ、初心者の方に中大規模木造建築のコスト、積算のことを学べる内容のリクエスト。公共工事建設工事費の内訳の構成や木材費の割合等の一般的な情報から、木造ならではのコストに関する情報伝えました。
木材の量を積算するときに忘れられることがある、継手部分の「余長」が積もりつもるとコストアップ要因になること。
木材の材面の美観「無節」「上小節」「小節」の違いでもコストの差が出ること。特に節の感覚は個人差もあるので難しいことなど紹介。
林野庁補助事業で実施した、木造を鉄骨造に置き換えた場合のコスト比較とRC造を木造へ置き換えた場合のコスト比較検証結果なども紹介しました。基本的には、木造が安くなる要因があるということ。設計方法や、地盤の状態なども影響します。
後半は20の支援ツールと事例紹介
今回の講演会は2部構成。前半は木造コストのことやコスト比較のことを紹介。後半は、効率的な木造設計がコストコントロールにつながることを紹介しました。後半には、木造化・木質化へ向けた20の支援ツールをベースに、中大規模木造建築を企画段階から関係者間で情報共有が必要なことや、各種事例などを紹介。
中大規模木造建築の事例は、木造技術支援事業で関わった日本全国の事例と福島県内の会津の事例などを紹介。
開催したセミナーの概要は、三重県のHPにまとめられています。【県の講座開催報告はこちら】。幅広い分野の講義。これからの県内の木造化実現に期待が高まります。
木造で中大規模建築つくりませんか?
中大規模木造建築支援に関わり十数年。日本全国の情報多数あります。地域の特性に応じた展開。近年は、地域での木造推進体制づくりが広がっています。木造で建築つくりたいときは、ぜひご相談ください、よりよい地域の木造建築実現のコーディネート、お手伝いいたしております。お気軽にお問い合わせください。
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