朝起きると、外は一晩で雪景色の長野県塩尻市でした。

長野県で開催された県産材を公共建築へ活用するための研修会の講師としてお伺いしました。

急な積雪だったので、参加者は減るのかな?と思っていたのですが、準備した資料95名分を超える参加がありました。木造化、コストへの関心の高さを実感です。

発注者向けに公共木造建築のコスト比較について講演してほしいということで、コスト比較や技術支援事業の取り組みなどを紹介させていただきました。個人的には、長野県は林産県で木造化が盛んと思っていました。開会のあいさつの中で、県内の公共木造建築着工数が年々減っており、木造補助金が少ないとRC造でもよいのではないかという風潮もあること伺い、残念なのと、もっと木造化情報伝えて、増えることを願うばかりです。

今回は、本年度の技術支援事業でも多い、木造コーディネート人材・組織づくりのための取組を紹介し、長野県でも推進できるよう、取り組み方もまとめ紹介しました。

研修会後の懇談会では、貴重なお話をうかがえました。公共建築などの中大規模木造をつくりたい、と考えられるようにするには、木造住宅に住んできた経験も大事ではないかということ。新築、リフォーム含め、これからの若い方にもっと木造住宅の良さを経験してもらうことも必要という話が当たり前のようで、実はあまり議論されない部分だったので新鮮でした。また、県内には、赤松、黒松、杉、桧があり、広葉樹も多種あり、種類が豊富なこと。シンプルな木造で作りこみすぎないということを考え、コストコントロールも大事なことなど。今後の木造化取り組みにつながりそうなアイデアがいろいろでよかったです。次年度に期待です。

研修会前に、塩尻市産材唐松を使った集成材とCLTを利用した施設「えんてらす」を見学させていただきました。

階段の段板は欅の無垢材を使っています。工事中に欅が調達できることになったので使ったとか。無垢板段板いいですね。

天井の木格子はぶどう棚をイメージしているそうです。ワインの産地ならでは。フローリングは県内のクリ無垢フローリング。県内樹種の豊富さと調達力は、さすが長野県と感じます。

CLT壁。この建物は2018年に技術支援を行ったことがあり、当初RC造の予定だったのですが、支援の中でCLTになった経緯もあります。私も思い出すと、事業当初のヒアリングに塩尻市役所へ来ていました。いろいろご縁がつながり、木造施設も出来上がり、見学できていい経験できました。

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