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だいぶ前に、永平寺の修行記というのを読み、仏教にこれほど過酷な(?)修業が必要なんだと、驚きと、その修行の場に興味を持ったことがありました。
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偶然にも、福井県へ行く機会があり、地図を調べると、永平寺が近くにあることを知り、行ってきました。
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想像以上に山奥でした。冬は雪降る地域ということも考えると、すごい土地に修行の場をつくったことに驚きと、昔はどのように物資を運んだり、修行の人などがここまで来たのだろうかとも考えてしまいます。
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座禅の場です。この木魚は何かにのっていたなあと。見学前に雲水さんが、このお寺は禅寺で、豪華絢爛なものや目を見張るものは少ないですよ。という言葉がよくわかります。質実剛健というか、禅寺的な簡素さと堅実的な環境を感じます。しかし、そこにとてつもなく魅力を感じます。
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傾斜地に配置された諸施設をつなぐ回廊。廊下と階段が印象的です。
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登って降りて。修行中はここを上り下りし、走るようです。
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大半が木の床ですが、石の床廊下もありました。気がつけば1時間以上、ウロウロとさまよっていました。シンプルなつくりです。なぜか、落ち着き、ここちよく、シンとした感じがあります。この土地の特性を活かした建築の配置、環境のつくり方、シンプルだけど少し骨太な骨格、装飾の少なさ、木と土と漆喰。修行の場を何ともいい環境というのは失礼かもしれませんが、つくり込まれ、受け継がれてきた環境の力を感じます。自分ももっと修行して、シンプルな中に用と美のある環境づくりを実現したくなります。
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行ってみて、歩いて見なければわからないことがあります。急で長い直階段。靴下だけの足で歩いているのですが、なぜか疲れにくく、どこか心地よさがあります。階段のつくりをよく見ると分かりました。鼻先は堅木で水平で4センチくらい。踏み板も堅木で少しだけ傾斜がついているんです。この微妙な傾斜が階段の登りやすさを生み出しています。また、毎日の修行の中で磨きこまれた床が何とも言えない質感を生み出しているのかもしれません。今度は、寒い季節に行ってみたいです。それと、時間を確保し座禅体験と精進料理体験もしてみたいです。

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