大学の研究室の大先輩である岩瀬さんが取組まれている、ひたち海浜公園内での古民家移築修復工事現場見学会へ行ってきました。岩瀬さんの会社では寺社仏閣から住宅まで木造の技術を活かした施工に取組まれています。
その中でも今回は利根川流域にあり解体されていた古民家の部材を当時の写真などを元にしながら、昔の生活が体験できる民家へと移築修復工事の考え方を教わりました。
骨組みを構成する部材の樹種や継手の後、部材のけずられ方など様々な視点から建物のつくられ、増改築された経緯を推測しながら、建設当時の状態を推測し、これからの使い方を考えた計画も同時に行います。
この建物が建てられた当時は、カンナがまだ普及していなく、梁などは丸太のままだったと推定されるのですが、手前の張りだけは、けずられた跡があります。その形跡からこの梁はおそらく建設後しばらくたってから柱を抜くために新たな梁を設けたと推測されます。なるほどです。古民家の修復はこのように部材を読み取っていくという事を教えていただきました。
これから、民家園や古い民家を見るときの目が変わります。
建設中の母屋の隣に建設予定の分家の部材置場も見学させていただきました。
古い部材の修復途中が見れました。また実際に部材のホゾ等の掘られ方などから当時の職人の考え方や腕前なども推測できるということが、時間を超えたつながりを感じます。
そして何より、つくられ方により「木」って本当に長もちするんだなあということです。
完成してから体験に行くのもまた楽しみです。
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