250年古民家エコ&バリアフリーリフォームの調査から設計へと作業を進めていますが、近年のリフォームやアルミサッシなどがついていることで、もともとはどういう形だったのか?この部材の意味は何だろうと疑問も作業を進めると出てきました。そこで、思い出したのが、いわき市暮らしの伝承館に移築した古民家があったはず。復元したものを見れがば色々分かるのではないかと思い見学してきました。
5棟ある古民家の中で、石場だて基礎のものが1棟しかなく、それ以外は土台があり時代的に新しいものだということが資料からも分かりました。
室内へ入り梁を見上げると丸太が二本組みで同じ組方です。これはどの民家も同じで、いわき地域、おそらく茨城の方も含め、同じ構造なことが確認できました。
広間にある神棚下の格子戸を発見です!これで、謎が解けました。この障子の裏は、
ナンドです。納戸の明かりをとるための障子戸だったのです。そして、ナンドは、他に開口部もなく、つくりが他の部屋に比べ簡易なつくりになっています。OKハウスでは、この外部に廊下をつくり、室内化されていて、障子の表側が押し入れが新設されていたので、同様な障子戸の意味がわからなかったのですが、これで、意味が理解できました。伝承館に来てよかったです。
広間の一角が、神棚や仏壇を置くスペースで、意匠的にも格子戸があるとすごくいいスペースだなと思ったら、裏の納戸の明かりとりにもなっているという、いわば照明省エネ的な環境構造と意匠がマッチングしていて、これはすごいです。おもしろい。
床下も縁側部と部屋の床下で組み方が変わっていたり、丸太の足固めが同じように入っていることから、いわき地方の民家のつくりを改めて再確認できました。
図書コーナーには、民家を移築復元した時の報告書に図面なども掲載されていたので、復元前の状態や、構造などを理解することができました。日曜の朝から古民家の中や床下などカメラ持ってウロウロしていて、かなり怪しかったかもしれませんが、ものすごくいい教材発見しました。歴史的な背景学び、考え、デザインを進めます。
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