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いわき市内にある、約20年前に大工さんの手は借りつつもほぼセルフビルドでつくられた、自給力の高い住まいを拝見させていただきました。この建物をつくられた方は、残念ながら他界され、直接お話を伺うことはできませんでしたが身内の方にお話を伺い、ご案内いただきました。建て主さんは電磁波の影響がよくないことを科学的に理解し、原発の問題にも当時から何とかしなければならないと活動されていました。だからこそ、土地を開墾し作物をつくり、自然エネルギーを最大限に活かす住まいと暮らしをつくらなければならいと、土地を開墾し、建物を建設された経緯があります。

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室内に入るとその思いがよくわかります。お風呂は薪風呂。

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キッチンは北側でありながらも天井までの開口とし電気を使わなくても明るく心地よい環境ができています。

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随所に高窓があり、欄間開口が開けられるようになっています。電気を使わなくても明るいのと、夏場の通風による涼しい環境づくりを目指していたようです。土地の風の流れを読みつくられています。室内でその効果が実感できます。

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トイレは土壌浄化法を採用しています。使い方もまとめられています。

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冷蔵庫も必要です。ソーラーパネルを使い直流電流の冷蔵庫完備です。一つ一つのものの選び方が一貫しています。

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暖房は薪ストーブです。煙突を上の階の室内を通し暖房効果も期待しつくられていました。

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畑の脇にあるソーラーパネルは当時輸入されたものですが、太陽の動きに合わせ移動するタイプのものを選んでいます。

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出来る限り電気を使わず、自然光を取り込むつくりができていて、それでも照度をとるときにはランプが使われています。20数年前に、建築などに関係ない方が、ネットもない時代にいろいろ調べ、つくり込んだ室内にはとてつもない意志、思いを感じます。こういう方がいる、いわきはすごいなとも感じます。この建物は廃材や不用品などもうまく活用しているあたりも、セルフビルド的でありリサイクル率高いというのも魅力です。まだまだ、もっとやらねばなりません。一貫してエネルギーを考えデザインする方法はとことんあります。震災前も震災後も考えなければならないことが続いています。時を経て教わった気がします。この建物は自給ハウス体験できる建物として、宿泊体験できるといいなあと思います。ご紹介いただいたまちづくり工房さんにも感謝です。

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