何度か、環境系のイベントでお会いしたことのある、横浜国大の田中先生から、数日後に外国の方がいわきへ行ってみたいのですが、どこがよいでしょう?とご連絡いただきました。とても急な話で驚きつつも、自国へ戻る前日に福島県へ行きたいと思っていただけたことがうれしかったです。震災直後の様子や子どもたちのことなどを知りたいのと被災地を見てみたいという趣旨だったので、久の浜と中央台をご案内しながら車中解説をさせていただくことになりました。仕事がバタバタしていたので、小名浜方面へも行かれる予定だったので、北の方だけのご案内とさせていただく予定でした。
ブラジルからお越しいただいたリカルドさん。国際連合大学高等研究所のペペさんと奥様、田中先生がリカルドさんをご案内。ラテン系な感じが車中や見て回るときに伝わってきます、少しだけですけどいわきの気質に似ているかもと思ったりしつつご案内です。当初は時間が限られているので、短時間でさっと見て回るのかなと思っていたら、かなりじっくりとしっかりと見学され、震災後の状況なども聞かれました。次は、中央台へ行きましょうと伝えたところ、北へ行けるところまで行きたい!と、次の予定よりそのことが大切、ということで急きょ予定変更です。楢葉町の行けるところまで行ってきました。私も初めてここまで来ましたが、途中の街並みには人気が無く、壊れたまま、こんな状態がありうるのかと、TVで画像は見ていましたが実際に見るとショックを感じました。もう住めない、住みたくなくなるのではないかと感じます。リカルドさんの話ではブラジルでも医療用の放射線がもれてしまい、小さい面積ですが閉鎖された町があり、似た様子だということを教わりました。途中目に入った光景。黒いトンパックが整然と並べられているところがありました。除染したものを積んでいました。畑の上、家から見える風景の中にあります。この光景を見てしまうと余計に戻れなくなる気がします。震災から2年たちましたが、これが現実です。その後、新舞子方面から中央台へ行き、小学校の外観を見学したところで、帰りの時間に近づいてきました。小名浜方面へはもう行けなそうだし、どうしよう?
途中、リカルドさんのことをペペさんや奥さんから伺うと、ブラジルの連邦の知事をされたり、文部科学大臣的なポストにもいられた方で、普段は一人で自由に行動できるような方ではないということを知りました。途中で寄ったコンビニをとても喜んでいただいた意味が分かりました。また、仏教や神道のことに非常に興味をもたれ、お寺などにも途中寄りました。それまでとても熱心に見て話を聞いてメモもしてくださるおじいさんだなあ、なんて思っていた私でした、すみません。ある意味、暴れん坊将軍みたいです。かっこいい。
そこで、ふと思ったのが、日本の普通の住宅に入ったことが無いようですし、もしかしたら仕事場にある神棚とかも興味あるかなと思ったら、ぜひ行ってみたいということになり、急遽、時間ぎりぎりでしたが、私の仕事場までお越しくださりました。おそらく、神棚や畑など気に入っていただけたようで写真撮られていました。帰り際に、ちょうど棚に飾っていた磐城高箸さんの「希望のかけ箸」と英語の解説入りのパンフレットをプレゼントさせていただくと、とても喜んでいただけました。帰ってからもパンフレットから情報を見ていただけると思うとうれしいです。磐城高箸さんありがとうございます!また、希望のかけ箸とパンフ分けて下さい。
ぜひ、ブラジルへも福島のことを伝えてください!握手された手の力強さと頂いたコメントが記憶に残ります。いわきへお越しくださりありがとうございました。毎日刺激的です。