IMG_7142_sssこの季節には想定外の降雪にあたふたしつつも、NNハウスの打合せへ二本松へ行ってきました。先日、改修部分の実測調査をもとにした、プラン案をもとに今後の方針検討です。プラン案は、いいアイデアがまとまったおかげで喜んでいただきホッとしています。これから、プラン案をもとに、本格的に検討していきます。

今回は設計に関する内容の発見もいろいろあったのですが、ものすごくインパクトがあったのは写真の「干し柿」です。出された瞬間、思わずキレイ!と叫んでしまったほど、整っています。今までの干し柿のイメージを覆します。そして、パクリ。これまた衝撃的な体験。まわりはほどよく歯ごたえがありドライフルーツのようですが、中はトロリ。しかしくどくなく、さっぱりとした後味。調子に乗って打合せ中に一気に二ついただいてしまいました。なんだこの干し柿は!?

目の前に座っていた、おばあさんの笑顔が忘れられません。おばあさんに伺うと、おじいさんが(その時外出中)、60才から柿の木を植え、収穫し、干し柿づくりを試行錯誤し続け、25年目の成果だったそうです。柿作りから乾燥方法まで、いろいろなところへ学びに行き研究されました。納屋の2階につくった乾燥小屋も素晴らしく、外気や風は通すが、日射、紫外線は入れない工夫がされていて、湿度や風の流れを調整できる仕掛けもつくり込まれています。

これはすごい商品です。ぜひ、今年つくったら売ってください。とお願いすると、おばあさんは悲しい表情。震災後、二本松市や伊達市などでは、干し柿の製造・出荷自粛になり、今後つくるのは断念せざる負えなくなりました。今回頂いたものは、自家用で販売はしていませんし、きちんとモニタリングして問題はありません。冷凍保存してあったものです。なんでも解凍して少しシャーベットの状態もまた美味しいということです。

うーん、悔しい。25年開発してきた技術と味が途絶えてしまいます。食文化の喪失です。残念、、、個別にでも検査済みの商品を販売、購入できる関係づくりはできないものか。そして、今年度は出荷できるような測定結果が出ることを願うばかりです。

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